農家さん向けCMSを作ってみました。α版です。

随分更新の間が空いてしまったので今年一発目の投稿となります。

表題の通り、今回いくつかの動機が相まってCMSの1からの制作にトライしてみました。

この記事では、まずこれが一体どういうものなのか?といった概要をお話させていただいた上で、その制作に思い至った背景を過去の原体験などを取り上げつつ、お伝えしていければと思ってます。

農家さん向けCMS

この度制作してみたのは農家さんが直接的にコンテンツの管理ができるECのシステムです。

農家さんが仲介を通さずコンテンツを追加したり、編集したりできるホームページです。

UIはこんな感じです。上がランディングページ、下が管理画面です。

機能は至ってシンプルで、「商品名」「価格」「コメント」を書いて、撮った「写真」をアップロードして投稿すれば、HPに新たな商品枠が追加され、
あとは登録削除、先の項目の変更が行える、というだけのものです。

wixとかと違ってレンタルではありません。それなので管理画面のUIが突然変更されたり、あるいは多機能だったり、カスタマイズ性が高過ぎるゆえの心的抵抗、それに付随する各種障害等が生じるようなことはありません。素朴なやつです。

サクッと投稿できる仕様にしてあるので、リアルタイム性が高いし、手続きの煩雑さを排除してるため、その分生産者の機会損失も抑止できるのではないかと思います。

今の状態ではセキュリティ面の不安があるので、サイト自体はBasic認証でアクセス制限してます。

動機

なぜこんなものを作ろうと思ったのかという動機なのですが、主に3つ。

まずは、今社会で大量に発生している「食品ロス」を減らすために、自分が何かしら貢献できるような技術力を身に付けたいな、といった願いです。

制作物のターゲットはそれほどITリテラシーが高くない農家さんです。生産者のフェーズで少しでもロスを減らす手段、ツールがITで実現できないかな?といった着想です。

今、農家と顧客を繋げるプラットフォームは今web上には山のように存在しています。

ただ、これに関しては下で詳述したいと思うのですが、やはりそれらは基本的には仲介サービスであって、もちろん効率よくトラフィック増やせるなど多くのメリットもあると思う反面、農家さんが直接、簡便にコンテンツ管理できるシステムが作れたなら、それはそれでメリットは多いと思うのです。

学習のアウトプット

2つ目は、エンジニアとして働くために学習を続けてきた内容を定着させるためのアウトプットの意味合いです。

去年からIT、主にweb関連の技術の独学を始め、中でも主にPHP、Mysqlなどに力を入れてきたつもりです。

また、最近はCSS設計の本を読んでみたりしました。2冊くらいざっとですがデザインの本を読んでみたり、Photoshopの基本操作等を練習したので、全部は無理ですが、それら吸収できたものを一部アウトプットしてみたいと考えていました。

なので今回のものは、一応ワイヤーフレームの作成から始め、ロゴ生成サービスやweb上に落ちている画像素材に頼らず、全て自分で作り上げてみました。

PHP,Mysqlは半年程前に勉強した記録が残っていたりしたので、それらを参考ベースにプログラムを書いてみました。

制作物

3つ目は、2つ目と若干かぶるのですが、自分の今までの制作物と言えばWordPressを利用したものしかなかったので、何か他のものを作りたかったということです。

WordPressだとテンプレが落ちてるので割と誰でもできるでしょ、という話になってしまうし、このブログもプログラムに関しては本に付随されていたサンプルコードをそのまま適用して一部追記しただけのものだったりしました。

なので、今回は既存のCMSに頼らないぞ!という気持ちが根底にあり、全部自分で作ったものが欲しかったという考えがありました。それはある意味自分に勢いをつけるためです。

以上主な3つ動機のざっくりとした説明でした。

それでは、以下1番目の動機について噛み砕いていきたいと思います。若干長くなります。エンジニアの方はもしかしたらちょっと退屈かもしれません。ご容赦ください。

食品の「無駄」を減らしたい

食品ロスを減らそうと声高に叫ばれていたりする昨今ですが、果たしてそれでどれほどの成果が上がっているのでしょうか。

日本は世界的にみても食品ロスが多い国です。贅沢志向への慣れが根本にあるのかもしれません。これはもうどうにもならないかもしれません。

しかし取り組むべきことを蔑ろにしたまま諦めるのは早計です。立場に応じてできることがあるかもしれません。それで少しは改善されていくのかもしれません。

僕の前職はアルミ関係の仕事でしたが、それ以前は食の専門学校を卒業した経緯もあり、多くは食品に向き合う仕事に携わってきました。

それら業務の中でIT技術の必要性を度々、且つ切実に感じざるを得ない。当てどころのない数々の心苦しい体験と遭遇してきたのです。

その最たるものが「食品の大量廃棄」です。

前々職で経験した青果の仕入れ販売の仕事

前々職では主に北関東では結構名の知れたスーパーの青果売り場に勤務していました。

青果部門のみで平日の売上が100万円、日曜200万円近いそこそこ大きな規模の販売店です。

研修制度もしっかりしていました。食品スーパーの純利益は売上の3%確保できれば良い方だそうで、そのための粗利益として3割から4割程を狙っていきます。

特に僕の勤めていた会社はがっつり仕入れてがっつり売っていくスタイルで、他の多数の店舗を管轄するバイヤーも「がっつり」という言葉が如何にも似合うタイプの方でした。

バイヤーと店舗販売者の望みは同じ会社の中の人間である以上合致するべきであるところが、ある面で相反し、擦れ違いが生じます。

バイヤーは問屋にがっつり安くしてもらうためにがっつり買います。「今度がっつり安くするからさ、これ余っちゃったやつ、がっつり持ってってよ」と言われれば、やはり立場上断りにくいものなのでしょう。

そして店舗は処分場と化します。

スーパーという物理店舗ではいきなりがっつり集客するなど土台無理な話で、その日の売上は昨年対比から大きく外すことはありません。社員が努力して売れる範囲には限界があります。

現場での実態

店舗にもバイヤーがいて、悪いケースは2人以上のバイヤーが別々の問屋から頼まれて同じものをがっつり買ってくるというものです。

これは事実の話ですが、一度にバナナの房(15本くらい付いているやつ)を200房とか、いちご100数十パックとかを平気で処分したことがありますし(もちろんまだ全然食べられるものです)、メロンの時期には店舗に陳列して柔らかくなったものを毎朝30個くらいは処分します。ゴミ袋にぶち込むだけです。

理由は様々な複雑な事情が絡み合っていたりするのですが、結局これらの青果は店舗で処分しなかった場合、問屋で処分される運命だったわけなので、結果は同じことです。

しかし、必ず需要があることは確かです。食べることができなくて生きていけない人は大量にいます。


(画像の出典 : 足立区ホームページ)

個人的には非常に懐疑的なグラフです。

もちろん左側のグラフの割合に対してです。

流通のシステムの無駄や人間関係のこじれ、需要供給のマッチングがうまくいかず影で捨てられていくものの統計を取ることは難しいと思われます。

それでお店は運営していけるのか?

こんな声が聞こえてきそうですが結論からいうとなんとかなります。

お盆や年末等、「売れる」とわかってる日に利益を多めにのせるのは鉄板なので、本社の求める数字に合わせていくことは可能だったりします。

改善の方策?

IT技術に未来があると思います。

単に国内の枠に縛られた生産過剰であれば、国境を跨ぐためには情報技術ですし、国内でもマッチングがうまくいけばもっと消費量の改善も見込めるような気がしています。

しかし生産者が発信しなければ無いのと同じです。

例えば何かが豊作の年で大量に実ったは良いが、その分単価が下がり、市場までの交通費、梱包代、収穫の人件費等を考え、その兼ね合いの結果、畑でそのまま大量に腐らせてしまうケースなんかもままあります。

やや近視眼的ですが、情報が適切に流通すれば事業者も生産者も幸せになれるのではないかと見ています。

沢山の仲介サービス。しかし…

情報として流通しなければ無いのと同じですが、発信する基盤はあれども利用の仕方がわからない、もしくは手続きが煩雑だったりまどろこしかったりして生産者が機会を損失していたら、やはりそれも無いのと同じになってしまいます。

ここにきてちょっと余談なのですが、我が家の壁クロスの張り替えのため、職人さんと顧客を繋げる仲介サービスを利用したことがあるのですが、
その際に職人さんに初っ端提案されたのが、「直接繋がりませんか?」ということでした。

「仲介には結構持ってかれるし、お客さんにもその浮いた分安くやってあげるよ、これでお互いwinwinだ」という話です。

繋がるサービスを否定するつもりはないし、先述したように多くのメリットも持ち合わせているのでもっと盛んになれば良いなと思っているのですが、
やはり僕の体験の様な例が仲介サービスの帰結ではないかと思ったりする面もあります。

こういうCMSがあったらいいんじゃないか?

それなので、この度は農家さんが直接webを利用して売れればそれで良いじゃないかという単純な発想に至ってみたわけです。

農家さんはITリテラシーが決して高くないと思われます。

昔個人的にFC2ブログを利用していたことがあるのですが、その頃は全然リテラシーが足りてなかったので、よくわからないアイコンがあったり、機能があったりして、間違って選択してデータ全部消失したりしたらどうしよう、といった様なある種の恐怖やら不安やらがあった記憶もあります。

農家さんに「勉強しない者はわからないのだ、黙ってJAに持ってきゃいいんだ」というのも残念な考えです。

ITで、便利化で、世の中うまく回れば最高なんです。だから僕はそれを可能にするITが好きです。

まずは作ってみた

ということで、細かいことは度外視して「そういうホームページが欲しい」という農家さんがいたと仮定して、果たして自分がどの程度のものを作れるのか、どのくらい時間がかかり、苦労があるのか?

そういったことを知るため、体験するためにまずは手を動かしてみた。そんな次第です。

フィードバックもらえると嬉しいです

まだまだ実装したい機能もあることは確かなのですが、簡単に製品の評価などにご協力していただける方がいらっしゃるととても嬉しいです。

見る人が違えば自分では気づけなかった、思いも寄らないような意見が出てくるということは、今通ってる訓練校のコミュニケーションの授業で散々理解したので、
ぜひ、どんな立場の方でも歓迎なので、ちょっといじってみてツッコミをいただけると幸いです。

このブログではコメントは閉じているので、その際にはSNSなどで連絡をください。お待ちしてます。