企業の求める人物像?合同説明会で知った実態。

前回、ポリテクセンターでの橋渡し訓練とは一体どのような内容のものか?について一部紹介させて頂きました。

[参照 : コミュニケーションスキルについて]

学校での訓練では一貫して、コミュニケーションスキルの向上にウエイトが置かれているということ。

ゲームやチームディスカッションをプログラムの中へ事ある毎に組み込み、就職活動、更にはその先にある就業の際、職場において円滑に業務を遂行できるよう、人材育成に力を注いでいることを訓練の具体的内容と共にお伝えしました。

しかし、コミュニケーションスキルが高ければ、それに越したことはなのでしょうが、では一体、企業の側は「どの程度」コミュニケーションスキルを重要視しているのか?

もちろん、その割合を定量的に学ぶ為の授業も前段で組まれていました。

今回は、その授業の際に目にしたデータがなかなか興味深いものであったこと。

そして、先日企業説明会へ行って目の当たりにした「実態」について触れてみたいと思います

企業が新入社員に求めている能力、上位5項目。

上掲は学校で配布された資料の中のページを撮影したもの。

日本経済団体連合会が2012年に実地で調査した結果を棒グラフで表したものだそうです。

若干古い資料ですが。

これを見て、まぁ人それぞれ感じることは違うと思います。

僕なんかがパッと見てびっくりした点で、まず、責任感が約25%ってことですが、これはつまり「重要視する能力5項目」の中に含めた企業が4社中1社という割合でしかないということ。

不思議でした。

あとは主体性やチャレンジ精神が2、3位にランクインしているのがちょっと驚きでした。

あくまで平均値あって、実際には社風や、当人の現場における立場で重要項目の上下入れ替わりはあるでしょうから一概には言えません。こればっかりは平均値の宿命ってやつですね。

一般常識なんかはもっと上位にきて良いような気がします。

年毎の傾向。

「コミュニケーション能力」、「主体性」が重要項目として年々浮上してきてるのが見て取れます。

とにかく学校側の意図としては、コミュニケーション能力の重要性を、なるべく客観的な視点で証明したかったということなのでしょう。

実際に説明会で聞いた某企業が求める人物像

先日、企業説明会が開催される旨を耳にし、同クラスの訓練生と共に足を運んでみました。

参画してきた企業は数十社に上り、僕はその中でシステム開発の事業を行っている2社に狙いをつけ、無事に2社とも説明を受けることが出来ました。

そして、そのうちの1社である、某社の求める人物像のお話は、学校でのべつ耳にしているコミュニケーション能力の重要性について、大変リアルに実感するものだったのです。

意思確認できる人

「わかりました」

なら誰でも言えます。

しかし伝える側としては、本当話の内容を理解したのか?それはどの程度の深度で理解したのか?

二つ返事するだけなら誰でも出来ます。しかし、「本当のところ」の理解の浅深については明瞭ではありません。

わからないなら、わからない。では、一体どの部分が不明点であるかを明確に表明する。

円満に理解したのであれば、そのことをきちんと相手に説明する。

そういった「意思の確認ができる人材」というものを企業では大変重要視しているとのことでした。

その理由についても少し話を伺うことが出来ました。

中には優秀(過ぎる)で、「言われたもの以上に壮大なものを作ってしまう」方もおられるのだそうです。

結果どうなるかというと、クライアントの要望に適わず、一から作り直し。

残業となり、他の社員の足をひっぱってしまう羽目に…

入社の時点で技術がなかったとしても、それは時間が解決してくれる。もちろん本人の努力は大前提だが、とにかく辛抱。

3年もやれば上流工程もある程度自然にこなせるようになってくる。

OJTもあるし、それなので技術面については心配に及ばない。

とにかくまずは「コミュニケーション能力」なんだと。

そんなお話だったわけです。

学校の内容そのまま

一事が万事とまではいくかどうかは分かりませんが、あらかたの企業が新入社員のコミュニケーション能力を最重要視していることをアクチュアルに現場の声として聞くことが出来たのは大変有益でした。

奇しくも学校において、その日の午前中はちょうど「アサーション」について学んだばかりだったのです。

アサーションとは一体?

演習は、ある日、仕事が終わった後に大事な人の誕生日を祝う予定があるため、自分の仕事を早く終わらせて帰ろうとしていたところ、突然上司に呼び止められ、「どうしても残業していって欲しい」と言われた場合あなたはどう受け答えするか?

相手に嫌な思いをさせることなく、且つ自分の権利を主張する方法などについてチームでディスカッションするといった内容でした。

更に、適度なオウム返し、情報伝達の具体法などについて学んだばかりで、この企業の求める人物像の話を聞いた際ズバリマッチしたわけです。

結論。実はすごく貴重な体験なのでは?

大きな企業に入れば新人研修にコミュニケーション能力向上を図るためのカリキュラムが組まれていることでしょう。

僕が最初に入ったホテルではそういった枠組みが用意されていました。

ただし、実習期間としては何日もなかったように思います。

中小企業では、必然的に一度の採用人数も少なくなるし、資力等、やむを得ない理由もあいまって、あえて新人のためにコミュニケーション能力を高めるための研修を用意する、などということは難しいケースが多いのかもしれません。

中、高では、人間的な未熟さから、学んだ内容をどこまで吸収できるか疑問がありますし、大学では専門性の高い授業内容が中心となってくるでしょう。

そう考えると、様々なしがらみのようなもの(社内政治、学業の成績の優劣)も無い、社会人として大なり小なり経験を積んだ人々が集まって、1ヶ月近くの長期に亘り、企業が最も求める能力について存分に学べる環境というのは、実は「ものすごく貴重である」ということに気付かされます。

演習の最中、気恥ずかしさは拭えません。

こんな「当たり前のこと」を今更やって何になるんだろう?休んで家でコーディングの練習していた方が有意義ではないか?

などといった考えがよぎることも、今まではしばしばあったわけですが、今回企業の説明を通じて、ハッとされられました。

自分のおかれた環境に改めて感謝です。

残りの橋渡し訓練、精一杯こなしていきます。